不動産購入後の固定資産税は土地の広さによって課税率が変わってくる?

不動産

固定資産税は何坪から高くなるのか?

不動産の所有者は、土地や建物などの不動産に対して毎年固定資産税を支払う必要があります。

この固定資産税は、土地と建物の両方に課税されますが、一定の坪数を超えると、課税額が増加してしまいます。

不動産を購入する際や建物を新築する際には、固定資産税がいくつの坪数から増加するのかを事前に知っておくことが重要です。

この記事では、固定資産税が何坪以上で高くなるのか、土地と建物それぞれの固定資産税の計算方法を詳しく解説します。

固定資産税の減税措置の適用条件と利用期間について

新築住宅の場合、延床面積が15.1坪以上84.6坪以下であることが条件となります。

この面積条件を満たしていれば、新築住宅の建築から3年間~7年間の間、建物の固定資産税が半額になります。

ただし、この減税措置は2024年3月31日までに建築された住宅に適用されます。

一方、中古住宅には面積による固定資産税の減税措置はありません。

しかし、中古住宅の場合も面積が大きいほど固定資産税額が高くなり、築年数が浅いほど固定資産税額が高くなります。

そのため、面積が小さくなるほど固定資産税額は安くなり、築年数が経過するほど固定資産税額が安くなります。

つまり、建物の大きさや築年数によって固定資産税額が変動することになります。

固定資産税の計算には、まず固定資産税評価額を知る必要があります。

固定資産税評価額は、固定資産税を計算するための基礎となる数字で、自治体が評価額を決定します。

この評価額は、固定資産税納税通知書や固定資産税評価証明書などで確認することができます。

固定資産税の計算は土地と建物に分けて行います。

固定資産税の税率は標準税率である1.4%が一般的ですが、自治体によっては異なる場合もあります。

土地の固定資産税の計算方法は、土地の固定資産税評価額に標準税率の1.4%を乗じることです。

また、土地の固定資産税減税措置が適用される場合には、この計算方法に減税率を適用します。

具体的な計算方法は自治体によって異なる場合がありますので、地方自治体のホームページや役所で詳細を確認してください。

土地の固定資産税の計算方法と減税の影響

土地の固定資産税は、土地の固定資産税評価額に対して1/6をかけた金額に1.4%をかけることで計算されます。

ただし、土地の面積が200㎡を超える場合と200㎡以下の場合で計算方法が異なります。

・土地の面積が200㎡以下の場合: 土地の固定資産税額 = 土地の固定資産税評価額 × 1/6 × 1.4%

・土地の面積が200㎡を超える場合: 土地の固定資産税額 = 土地の固定資産税評価額 × 1/3 × 1.4% 例えば、更地の面積が300㎡で評価額が2000万円の土地の固定資産税を計算すると、

以下のようになります。

土地の固定資産税評価額2,000万円 × 1.4% = 固定資産税額28万円 この場合、土地の固定資産税額は28万円となります。

また、住宅の敷地になっている300㎡で評価額が2000万円の土地の固定資産税を計算する場合、面積が200㎡以下と200㎡を超える部分で計算を行います。

・面積が200㎡以下の部分: 土地の固定資産税評価額2,000万円 × 1/6 × 1.4% = ①固定資産税額 約4.6万円

・面積が200㎡を超える部分: 土地の固定資産税評価額2,000万円 × 1/3 × 1.4% = ②固定資産税額 約9.3万円 したがって、①+②の結果で固定資産税額を求めることができます。

①固定資産税額 + ②固定資産税額 = 固定資産税額 約13.9万円 この場合、土地の固定資産税額は約13.9万円となります。

減税措置がない場合は28万円課税されるため、減税措置がある場合と比較すると差額は約14.1万円となります。

なお、建物の固定資産税の計算方法は、土地の固定資産税評価額に対して1.4%をかけるだけです。

建物の固定資産税減税措置を利用する場合は、建物の固定資産税評価額に対して1/2をかけた金額に1.4%をかけて計算します。

中古住宅の場合、評価額が2,000万円の土地の固定資産税を計算すると、建物の固定資産税の減税なしであれば、評価額に1.4%をかけた金額が固定資産税額となります。

固定資産税のシミュレーション例

固定資産税のシミュレーション例

土地の評価額が2,000万円である場合、その0.014倍の金額である28万円が固定資産税額となります。

具体的な事例として、延床面積が100㎡で評価額が2,000万円の新築住宅を取得した場合の固定資産税を計算してみましょう。

この場合、土地の評価額2,000万円を半分にし(1/2)、それに0.014をかけることで、固定資産税額14万円が計算されます。

したがって、この事例では建物の固定資産税が14万円課税されることになります。

土地の固定資産税が約13.9万円課税されている場合、土地と建物の合計で約27.9万円が課税されることになります。

ただし、減税措置がない場合は土地と建物の合計で28万円が課税されます。

一方で、減税が適用される場合は建物の固定資産税が半額の14万円となります。

そのため、このシミュレーション例では減税有無による差額は14万円です。

まとめ

固定資産税は不動産所有者にとって毎年の支払い義務となります。

しかし、減税措置を活用することで、固定資産税の支払い額を大幅に減らすことができます。

特に土地面積が60.5坪以下の住宅を所有している場合は、土地の固定資産税が1/6に軽減される特例があります。

また、建物の固定資産税については新築住宅の場合には3年から7年間、半額の税額が適用されます。

このように、固定資産税は面積や建物の種類によって減税措置が適用されることがあります。

固定資産税の減税を把握しているだけで、莫大な節約が可能です。

したがって、不動産の購入や建築を考える際には、固定資産税の減税対象となる不動産であるかを確認した上で、選択することが重要です。

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